僕の昔の事務所でマネージングしていたバンドザ・コレクターズの本”ザ・コレクターズ大頭鑑”(音楽出版社)が出た。彼らは多分日本で一番過小評価されていて、日本で一番もっと売れて良いバンドだと僕はいまでも思っている。でも親しい人達は麻田さんが最初に関わってその後やめると売れるから彼らもそのうち売れますよと言う。
多分それはトム・ウエイツやラモーンズやトーキング・ヘッズやピチカートファイブの例を指していうのだろうが、でも僕はその何十倍ものアーチストと関わって来て売れなかった人の方が遥かに多い。だからそれがそんなに簡単ではないという事を良く知っているし、また売れる事イコール全て良い事とはいえないが売れた方が良い事だと言う事も知っている。だから彼らには売れて欲しいのだ。彼らのやりたい事がよりやりやすくなるという点に置いても。
良く”right time, right place”という言い方をするが、確かにバンドなり人が売れたりポピュラーになるのにそれが必要な事もある。時代にうまく乗れるというのはその時代にそこに居ない事には話にならないという事だ。ただ波に乗っても乗り続けて行くのは大変だし、乗った事で目標を失ってしまったリ、もめ事になったりして活動をやめてしまう多くのバンドや人が居る。
また反対にずっと変わらずやっているうちに時代がついてくるという事もあるが今の日本の音楽業界でそれはとてもむずかしい。
でもザ・コレクターズはそれを今も続けている。彼らは去年の暮れに最新CDを出した。”東京虫BUGS”というタイトルでそれが凄く良かった。僕はその本のインタビューでも言ったのだが20年近くバンドをやっていてあれほど中身の濃いCDを出せるザ・コレクターに感心したし、またうらやましかった。願わくば時代がザ・コレクターズに追いついて欲しいと思うばかりだ。
ザ・コレクターズ東京虫BUGS/トライアドCOCP-51057(コロンビアレコード)
2008年10月17日
この記事へのコメント
まったくそのとおり!!
Posted by たい at 2008年12月06日 00:38
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