2008年08月19日

もっとベースを/ジェリー・ウエクスラー

ジェリー・ウエクスラーが亡くなった。91歳だから大往生でしょう。最近はフロリダで悠々自適の生活をしていたらしい。彼はサイアーレコードのセイモー・ステイン並んで、僕が最も尊敬するプロデューサーだった。ビルボードの調査員やライター(多分売り上げなどをチェックしたり記事を書いたりする仕事)だった頃レイス・レコード(人種レコード)レイス・チャ−トと言う言葉に変えてリズム&ブルースと言う言葉を作り出したのが彼だ。
確か98年だったと思うがトムス・キャビンのコンサート再開する当たってマッスル・シヨールズのオールスターズをやりたくてダニー・フリッツをアラバマへ訪ねた。彼に3614 Jacson highwayにあったオリジナルのマッスル・シヨールズ・スタジオや確か水道局の施設だったと言う新しい方のスタジオに連れて行ってもらった。その頃はマラコがスタジオを買い取っていたのだが名前はまだマッスルシュオールズスタジオだった。
そこでデイヴィッド・フッドやロジャー.ホーキンズを紹介してもらった。スタジオにはパーシー・スレッジやストーンを始めとするジェリー・ウエクスラーがプロデュースしたR&Bのレコーが壁にかけてあった。ダニーに僕が一番尊敬するプロヂューサーだよと言うと、そうかじゃあ後で電話して見ようと言った。ダニーのうちへ帰って(その日は彼のうちに泊めてもらったのです)夕食の後ダニーが電話してくれて,遠い日本から君を尊敬すると言う人が来てるよと言って電話を渡された。とっさの事で何を話したかは良く覚えていないのだが『あなたがやって来た仕事は最高です』みたいな事を言った。
NY生まれでユダヤ人の血を引く彼が同じくヨーロッパ人のアーテガン兄弟と作ったアトランティックレコードがアメリカを代表するR&Bのレーベルを作リ、素晴らしいレコードを生み出し、ストーンズまで所属したいと思わせる大きなレーベルになった事は、僕ら音楽に携わるものとして大きな励みになったものです。そう思っているのは僕だけかもしれないけど。彼をを追悼したNYタイムスにの記事に、墓石に何か書くとしたらなんて書きますかと言う問いに『More Bass』(ベースをもっと)と言うのが彼らしくていい。最後にこれは訳されていると良いのだけどジェリーウエクスラーの伝記本があります。タイトルが Rhythm and the Blues.
posted by 麻田 at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記