SXSWのことがよくわからないと言う方がいたので簡単に説明。SXSWは毎年3月の第2週の週末に行われる音楽のコンベンションで、アメリカはもちろん世界でも1.2を争う大きな音楽コンベンションだ。SXSはセミナー、ライブ、展示会の3つの要素で成り立っていて、午前中から夕方までがセミナーと展示会、8時からがライブというスケジュールで運営されている。ライブは8時から9時、10時、11時、12時、1時と時間の始まりから40分のステージがやく30会場、つまり1日約180組のアーチストがライブをやる。SXSWの参加者は自分の見たいアーチストを時間ごとに決めて20分のセットチェンジの間に次の開場に移動する。そんな中、今年僕が見たかったのはヴァン・モリソン、ワズ・ノット・ワズ、スワローカルテット・ウイズ・ベラ・フレック、ボビー・ホワイトロック、ドリー・パートン、バディ・ミラー、ヨラテンゴ、マーサ・ウエインライト、アサイラム・ストリート・スパンカース、ダニエル.ラノイ、シド・ストロー、クエブ・シスターズと言った所だったが、自分が関わっている日本のアーチストのライブも見たり手伝ったりしなければいけないので見れたのはワズノットワズ、スパンカース、スワローカルテットウイズベラフレック、クエブ・シスターズと言ったとこだった。ヴァン・モリソンは時間的に3時間くらいの枠だったので、見れると思って1時間くらい遅れ行ったらもう終ってた。ここら辺がヴァン・モリソンのヴァン・モリソンらしい所だが残念だった。でもワズ・ノット・ワズは来日公演を見逃していたので絶対見たかったので満杯になる前にと思い、かなり早く行ったら意外にすいていた。スマッシングマグの花房氏と会い顔を合わせるなり『客少ないね』とお互いに言ってしまった。92年以来のライブということで昔のデトロイト時代のメンバーかと思ったが何人かは若い人達だった。でもスイート・ピー・アトキンスを中心とするボーカル隊がそろい、フリも決めてかっこいい。バンドもあまり熱くならずに、きちっとファンクサウンドを聴かせてくれた。Gラブのラップは無かったものの、papa was a rolin' stoneが聞けただけでも満足なのに、後から後からかっこ良い大人のファンク・サウンド(こんな言葉は無いと思うが)を聴かせてくれた。Don Was は多分最近はプロデユース業で忙しくてでライブをやっていないせいか、後ろに下がって常にニコニコしてベースを弾いていた。ライブが楽しくてしょうが無いと言う表情が見て取れた。ほんとは最後まで見たかったのだが沢野ひとし画伯のお気に入りのステールギター奏者、シンディ・キャシュダラーが同じ時間に他でやっていたので後ろ髪を引かれる思いで開場を後にして彼女を見にいった。(シド・ストローもSXSWに来てたから出たのだろうな)でも考えたらワズノットワズのファンクの後にスティールギターを聞きに行くなんて言うのはSXSWでなくては出来ないことだろう。キャシュダラーは確かウッドストックの生まれだが今はオースティンをベースに活動しているようだ。残念ながら今回は他の女性シンガーソングライター達との共演でドブロとラップスティールのみ。それでもつぼを得たバックはさすがだ。自身も何曲かインストを演奏したが、女性スティールギター奏者としてはというより男性に交じってもトップクラスのステールギタープレーヤーであることは間違いない演奏を聴かせてくれた。出来ればロイ・ベンソンと組んでの来日なんて言うのが一番ですよね。沢野さん。
そのほかはスワローカルテットが噂に違わぬ素晴らしい演奏だった。ベラはどちらかと言うとバックに回る演奏だったがさすがという演奏だった。だが驚いたのはアビーのヴォーカルの素晴らしさだった。チェロ奏者とのコーラスもばっちり。フレイリングのバンジョウを弾きながらこれほどの唄が唱えるかというほど素晴らしいヴォーカルだった。そして今回来日の話も含めて2度ほど会ったのがQuebe Sisters.若い美人3人姉妹がフィドルを弾いて唱うのだがフィドルは完全なテキサスフィドル。スイング調の唄もアンドリュー・シスターズを思わせるくらいきれいにハモル。あの若さと美貌ででウエスターン・スイングやスイングジャズを演奏し歌う。祇園さん早く共演しようね。